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2019/08/07 (Wed) 09:00

長崎市シルバー人材センター


長崎市シルバー人材センター(旧 長崎原爆被爆者福祉会館)
長崎市岡町2-13/1960年/鉄筋コンクリート造地下1階・地上3階建 
設計:長崎市建設部建築課 施工:未確認

 今回は長崎市シルバー人材センターをご紹介します。浦上地区の平和公園📷そばに立地する建物で、竣工は1960(昭和35)年12月。もともとは長崎原爆被爆者福祉会館として、長崎原子爆弾被爆者対策協議会(原対協)によって建てられた施設でした。
 竣工に伴い原対協の事務局が入居し、翌年2月以降に診療・職業補導・宿泊などの事業を順次開始。後年、事務局や診療・検査機能は別の施設へ移ったものの、99(平成11)年3月の廃止まで40年近くにわたり、援護事業の拠点として被爆者の生活支援に貢献してきました。廃止翌年に土地・建物が市へ寄贈され、以後は用途を変えつつ余生を送っています。
 なお、市の耐震化に関する資料(昨年度)によると、当建物についてはいずれ解体する方針のようで、耐震診断等は実施されていないとのことです*1

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2019/07/28 (Sun) 09:00

長崎市庁舎

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 今回は長崎市役所庁舎をご紹介します。JR長崎駅から程近いエリアに複数の庁舎が立地し、このうち本館は1959(昭和34)年の完成。各階に庇を巡らせた端正な外観で、簡素ながらも美しいモダンな庁舎建築です。しかし、庁舎が分散していて不便なことや、本館などで老朽化が進んでいることから、市は2016年までに新庁舎建設の基本計画を策定。近隣の市公会堂📷跡地へ機能を移転・集約するという内容で、22年度内の竣工を目指しています。

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2019/02/17 (Sun) 09:00

雲仙スカイホテル

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雲仙スカイホテル(旧 ホテル芳仙館)
長崎県雲仙市小浜町雲仙323-1/1961年ほか/鉄筋コンクリート造5階建 
設計監理:増沢洵建築設計事務所 施工:大林組 

今回は雲仙スカイホテルをご紹介します。長崎県は島原半島の中部、雲仙岳の中腹に位置する雲仙(うんぜん)温泉のホテルです。もともとは「芳仙館」という木造旅館で、RC造のホテルとしては1961(昭和36)年に第1期が、67(同42)年に第2期が完成。ちなみにフロントの方のお話によると、70年代後半に経営が変わり、それに伴って現在の名称となったそうです。

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2019/01/19 (Sat) 09:00

佐世保市交通局


佐世保市交通局舎(旧 佐世保市企業局交通部事務所)
長崎県佐世保市白南風町/1955年/鉄筋コンクリート造3階建

気付けば1月も折り返しですが、2019年もよろしくお願いいたします。本年最初にご紹介するのは佐世保市交通局の局舎。JR佐世保駅📷の表側(東口)に立地し、本局と駅前営業所などが入っています。同局は市営バスを運行しており、創業は1927年。戦後、地方公営企業法の施行に伴って「佐世保市企業局交通課」として独立し、程なくして55(昭和30)年に現局舎が完成しました。その後62年に水道課と分離して交通局となり、現在に至っています。

ちなみに私が訪れたのは3年以上も前のこと。なぜ今更取り上げるのかというと、同局が今年度限り(2019年3月末)で廃止されると最近ニュースで知ったからです。バス事業はこれまで競合関係にあった西肥バスなどに引き継がれるそうですが、この局舎の今後の取扱いについては分かりませんでした。とはいえ駅前という好立地や建築時期の古さを考えると、どうしても解体の2文字が頭に浮かびます。そんな訳で、今のうちに記事にしておこうと思った次第です。

バス路線維持を目的としたバス運行体制の移行について(佐世保市HP)

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2018/12/23 (Sun) 09:00

長崎県立長崎図書館


長崎県立長崎図書館(休館中・解体予定)
長崎市立山1丁目1-51/1960年/鉄骨鉄筋コンクリート造3階建(4階増築)
設計:長崎県建築課 施工:清水建設 備考:2018年12月から休館中、19年秋頃から解体予定

今回は長崎県立長崎図書館をご紹介します。戦後、原爆からの復興を目指した「長崎国際文化センター」建設事業の一環として1960(昭和35)年6月15日に開館。児童閲覧室や講堂、食堂を併設した近代的な図書館で、長崎市における市立図書館としての機能も長らく担ってきました。しかし、2008年の長崎市立図書館の新設や、施設の老朽化・狭隘化を受け、県は図書館の新築移転を決定。移転先は県中央に位置する大村市で、市立図書館との合築「ミライon図書館」として来年11月末頃の開館を予定しています。

この移転に向けた準備のため、県立長崎図書館は先月11月末に休館。来年秋頃から建物の解体に着手し、跡地には郷土資料センター(県立図書館から分離新設)が建てられる予定です。なお休館中の措置として、来年1~9月に1階こども室で一部資料の閲覧サービスが再開されるとのこと。解体が始まるまで、もうしばらく使われ続けることになります。

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2017/08/09 (Wed) 09:00

旧 福田病院


旧 福田病院
長崎県佐世保市南風崎町/大正後期~昭和初期?/木造2階建

本日は佐世保市南風崎町(はえのさきちょう)にある旧 福田病院をご紹介します。JR大村線の南風崎駅(写真)から200メートル弱、山際にひっそりと佇む建物です。

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2016/10/29 (Sat) 09:00

諫早市体育館


諫早市体育館
長崎県諫早市東小路町2-38/1968年/鉄骨鉄筋コンクリート造+鉄筋コンクリート造+鉄骨造、地上4階建
設計:三座建築事務所 施工:松村組

前回に続いて諫早市中心部より。今回は市役所の西、諫早城址の近くにある諫早市体育館をご紹介します。第24回国体が長崎県内で開催されるのに合わせ、バスケ・バレー・バドミントンといった屋内球技や、柔剣道などの武道に対応する体育館として1968(昭和43)年に竣工。なお一昨年には、第69回国体に合わせて諫早市中央体育館(愛称・内村記念アリーナ)が新たに建設されましたが、競技への対応状況や立地との兼ね合いなどから、こちらの諫早市体育館も当面は継続利用されることになっています。

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2016/10/22 (Sat) 09:00

諫早市民センター


諫早市民センター(諫早市中央公民館)
長崎県諫早市東小路町8-5/1972年/鉄筋コンクリート造地下1階・地上4階建(塔屋1階)
設計:武建築設計研究所+日亜設計事務所 施工:金子建設

昨年9月に訪れた諫早市の中心部より、昭和40年代の公共建築を2件ご紹介します。まずは市役所とアエル中央商店街の中間に立地する諫早市民センター。講堂や会議室などを備えた中央公民館と、市立図書館が入居する文化施設として1972(昭和47)年に竣工しました。図書館は2001(平成13)年に新築移転しているものの、その他は当初の用途のまま使用されています。

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2016/09/03 (Sat) 09:00

JR諫早駅 旧駅舎


JR九州 諫早駅旧駅舎(旧 鉄道省諫早駅駅舎、移転済み・現存せず)
長崎県諫早市永昌町1-1/1935年頃/木造平屋一部2階建/2016年夏解体

中規模木造駅舎シリーズの最終回は、JR長崎本線の諫早(いさはや)駅の旧駅舎です。昨年9月の訪問当時はまだ現役だったのですが、九州新幹線西九州ルートの建設工事により、今年6月に仮駅舎へ機能を移転。旧駅舎は残念ながら解体されてしまいました。当記事では昨年の訪問時点、すなわち現役時代の旧駅舎の様子をご紹介します。

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2016/08/20 (Sat) 09:00

JR大村駅


JR九州 大村駅駅舎(旧 鉄道院大村駅駅舎)
長崎県大村市東本町123/1917年/木造平屋建

今回はJR大村線の大村駅の駅舎をご紹介します。前回の鳥栖駅より分岐した九州鉄道長崎線は、軍港のある佐世保を経由するようにして建設され、1898(明治31)年に当駅まで延伸・開業しました。国有化後の鉄道院時代に長崎本線となり、昭和初期から現在の路線名となっています。

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