福岡県立図書館

福岡県立図書館
福岡市東区箱崎1丁目/1982年(本館)、1995年(別館)/地上5階地下1階建(本館)、地上5階建(別館)
敷地面積4982㎡(本館3329㎡+別館1653㎡)
建築面積2556㎡(本館1747㎡+別館809㎡)
延床面積11214㎡(本館7945㎡+別館3269㎡)
蔵書冊数:約77万冊(開架17万冊+閉架60万冊)
福岡県立図書館はもともと須崎公園の福岡県立文化会館内にありましたが、資料増大により手狭になったため1983年に箱崎に移転し、現在に至っています。県庁や県警本部が東公園に移転したのも同時期であり、また当時は全国的にも公共施設の郊外移転がさかんに行われていました。
画像は正面玄関ですが、前回紹介した箱崎小学校の正門と道路を挟んで向かいあっています。ちなみにこの道路は、かつての西鉄市内線の貫線であり、ハコビルやユニード跡地から少し天神方面に進んだ位置にあたります。
この場所にはかつて東福岡高校が、設立から現在地に移転するまでの数年間だけ存在していました。ちなみに移転先は福岡商業高校の跡地であり、同校の戦前築の校舎を引き継いで使用していましたが、ほんの数年前に校舎新築のため取り壊されてしまいました。ストリートビューの旧版では古い校舎が写っていたため、更新されて見れなくなってしまったのは残念です。旧版も公開してくれないかなー。そしたら今は亡き古い建物を見ることもできるし、何より一種のタイムスリップみたいで楽しそうですし。
さてさて肝心の県立図書館ですが、落ち着いた色のタイル張り壁面が外装の多くを占めるなど、時代の割にどっしりとした渋めな印象。そんな中でバッサリと切り取られた玄関部は、メリハリがあり一転して軽快な感じです。ただ、外壁を通りに合わせて玄関に対して斜めに設けるなど、若干のアンバランスさは否めません。あと軒部分の鉄骨も新品だといいかもしれませんが、錆びてるとちょっと安っぽく見えます。
でもこんな小窓とか、低層棟の両端に施されたタイルの凹凸とかは結構好感度高いです。やっぱり時代の割にキリッとしているというか、図書館っぽいカタい雰囲気をうまく作り出していると思いますね。
写真はあいにくありませんが、裏にある別館も平成築の割に結構渋いです。こげ茶のタイルを使用し角をアールでまとめるなど、本館以上にどっしりとした建物。外観からは子ども図書館が入っているとは想像できないくらい、渋いオーラを放っています。
この図書館がいちばん近かったこともあり、高校時代はちょくちょく利用したものでした。学習室に行くのがメインでしたが、ひょっとしたら勉強時間より郷土資料室に籠っていた時間の方が長かったかもしれません。そもそも勉強は学校や塾でもできますから、それより郷土への理解と関心を深めることを優先するのも間違いではないと思います。図書館はそういう場所であるべきでしょう。たぶん。何はともあれ、福岡県内の様々な情報が大量に詰まっている、私の最も好きな場所のひとつであることに変わりはありませんね。夏休みに福岡に帰った際は、一日くらいまた籠ってみるのもありかもしれない。
コメント