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2014/07/23 (Wed) 19:00

志免炭鉱竪坑櫓、補修工事始まる?

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先日の連休中、久しぶりに志免町の国鉄志免鉱業所(志免炭鉱)跡を訪れました。近いうちに志免炭鉱の記事でも書こうと思い、現状の写真を撮るために出向いたのですが…竪坑櫓を見て、何やらいつもと様子が違うことに気付きます。

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よくよく見ると櫓の内部に鉄材が組まれているではありませんか。見たところ工事のための足場のようで、かつて巻き上げ機のケーブルが通っていた空間に設置されているようです。

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櫓の正面に回ってみると、手前に張り出した部分(巻上機室)の下にある開口部の下半分がシートで塞がれていることに気付きました。そういえばここへ来る途中、遠くから櫓を見た際も「何かいつもと違うな…」と薄っすら感じたのですが、その違和感の正体は恐らくコレだったのでしょう。

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内部の足場をズーム。所々で竪坑櫓の柱と繋ぎ止められ、しっかりと固定されているようです。「強風にあおられ工事現場の足場が倒壊」なんてニュースをたまに耳にしますが、この足場は例え台風が来ても多分大丈夫でしょう(笑)。

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休日だったためか時間帯が悪かったのか作業員の方々の姿はなく、また告知の看板等も見られなかったので、結局何の工事なのかは分かりませんでした。ただ櫓の全体を覆う形ではなく内部にのみ足場が設置されている点から推測すると、本格的な補修工事に入る前の段階、補修が必要な箇所の点検といった感じでしょうか。

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10年ほど前にこの竪坑櫓の保存が決定した際、櫓本体には手を加えない「見守り保存」という措置が取られています。もともと撤去に多額の費用を要するという事情で解体を免れ放置されてきたのですが、いざ保存に転じるとなると今度は多額の補修費用が必要となるため、暫定的にそのような形での保存となったのでした。

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しかし近年になってこうした施設を産業遺産として再評価する動きが広まり、この竪坑櫓も2007年に国登録有形文化財と経産省の近代化産業遺産群に、そして2009年には国指定重要文化財となりました。ひょっとしたら今回の工事はそうした評価の高まりを受けてのことなのかもしれません。



現時点ではニュースに出ておらず確証も得られていないので私の憶測に過ぎないのですが、いよいよ本格的な保存に動くのか、という期待も込めて記事にしてみました。いわば飛ばし記事といったところでしょうか。タイトルを見て思わず「おっ!?」っとなった方には一応お詫びを申し上げておきます。

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