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2014/10/10 (Fri) 10:10

大学市場

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大学市場
福岡市東区馬出2丁目/昭和戦後期?/木造2階建など

九大病院地区の東門を出て左手、県道21号(大学通り)沿いに古い木造家屋が密集した区画があります。現在は通り側にのみ店舗が連なっていますが、区画内側の通路沿いにも店舗の跡があり、昔は小規模ながらまとまった商店街を形成していたようです。かつての九大病院関係者の方のお話によれば、この商店街は大学市場と呼ばれていたとのこと。「“大学市場” 馬出」で検索すると僅かながら情報がヒットします。

※この商店街の存在はALL-Aというサイトのブログ記事で知りました
リンク ⇒ 馬出の市場(サイト版)馬出の木造市場(ブログ版)


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※画像クリックでグーグルマップのページに移動

グーグルマップで立地を確認します。冒頭の写真は「九大東門前」交差点からの撮影。

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※グーグルマップより、一部加工

航空写真に切り替え。古い木造家屋が建て込んでいる様子がよく分かりますね(赤色の線で囲った部分)。ちなみに国土地理院のサイトで昔の航空写真を見ると、この一帯は戦前から建物が密集していたものの、現在見られる配置になったのは昭和戦中~戦後期のようです。

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※グーグルマップより、一部加工

さらに現地を訪れて区画内に入ったところ、県道21号(大学通り)沿いの入口から垂直に伸びる2本と内部でそれらを結ぶ4本、計6本の通路があることが分かりました(赤色の線で示した部分)。なお当記事では便宜上、大学通りから伸びる2本を東門側から通路A・B、内部を結ぶ4本を大学通り側から通路c・d・e・fと呼ぶことにします。

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それでは実際に市場を見ていきましょう。


<通路A>

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※グーグルマップより、一部加工

まずは通路Aから。

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通路Aの入口は東門横の薬局(数年前までは菓子店でした)と鉄骨造3階建の店舗の間にあります。

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通路A内部。

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頭上には簡素ながら木造のアーケードが架かっています。

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入口の裏側。

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さらに奥へと進みます。先述の検索結果にも出ていた食堂(数年前に廃業)がありました。

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その食堂跡の先でアーケードは途切れますが…

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通路はその奥、大学敷地との境界まで伸びています。

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突き当り。まだ明るいのに蛍光灯が灯っている小さな小屋があります。

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サイズや扉の雰囲気から考えると、恐らく共同便所ではないでしょうか。雑草の生い茂った周囲の様子からすると現在は使用されていないようです。

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突き当り左手。東門付近の高い塀に張り付くようにして建物が建っていることが分かります。

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入口方向を振り返る。

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その他、通路の脇にはアマチュア無線の看板?や…

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非常用サイレンなどが見られました。

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通路Aは以上です。


<通路B>

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※グーグルマップより、一部加工

お次は通路Bを見ていきます。

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通路Bの入口は飲食店(黄色いテント屋根)と青果店(緑色のテント屋根)の間にあります。

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通路B内部。

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通路Aと同様、木造のアーケードが架かっています。

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入口裏側も同様の造り。ただしこちらには白熱電球の傘が残っていました。

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アーケードの一部に波板が使用されており、外の光がうっすら差し込んでいます。これも通路Aでは見られなかった特徴です。

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アーケードの末端部。

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通路Bも大学敷地に突き当たるまで続いています。

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通路Aの突き当りには便所がありましたが…

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こちらには手押しポンプがありました。このマークを頼りに調べてみると、川本第一製作所というメーカーの製品のようです。

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恐らくここには共同の洗い場があったのでしょうね。通路Bは以上です。


<通路c~f>

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※グーグルマップより、一部加工

続いてA・Bを結んでいた4本の内部通路、c~fを通路B側より見ていきます。まずは大学通りの入口に最も近い通路cから。

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ここは店舗の表口ではなく裏側の勝手口が連なっており、市場に訪れる客の通路というよりは路地裏といった雰囲気です。流石にここは通り抜けませんでした。

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※グーグルマップより、一部加工

次はもう1本奥の通路dを。ここには天井があります。

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照明がほとんど点いていないため分かり辛いですが、この通路沿いには店舗が連なっていたようです。

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フラッシュを焚いて撮影。テナント募集の貼り紙に書かれた電話番号は市内局番の桁が少なく、このスペースがかなり前から空き店舗になっていることを物語っています。雑貨店の看板も掛かっていました。

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埃を被った自転車たちも、最近では見かけないそこそこ年代モノ。

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通路A側にも古そうな缶詰のポスターがありました。

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※グーグルマップより、一部加工

さらにもう1本奥にある通路eを。通路dと同じく天井があります。

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こちらにも店舗が存在したようですが、やはり照明はほとんど切れています。

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内部にあった鮮魚店の看板。通路脇にあまり物が置かれていなかったので、薄暗い割には歩きやすかったです。

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※グーグルマップより、一部加工

最後に、一番奥の通路fを。

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ここにはアーケードや天井の類はなく、通路沿いの建物も店舗ではなく単なる住宅といった雰囲気です。

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通路A側に出てきました。市場内部の写真は以上です。


<おまけ>

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北東側に隣接する駐車場から。トタンによる補修が目立ちます。

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ほか、大学通り沿いの店舗の中には看板建築風の建物も少しだけ見られました。

次回はもう1件、古い市場の跡(?)をご紹介します。

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コメント

非公開コメント

博多人様
いつも楽しく拝見しております。
大学市場内の食堂は馬出キャンパスにお世話になっていた
2000年前後に何度か利用していました。
当時は通路Aの入り口に「大学市場」と大書きした看板がありましたが
無くなっているようですね。
食堂のメニューは豚やアサリのちり鍋風の定食とかで、正午には満員になる盛況ぶりでした。
利用客は県警職員か九大関係者がほとんどだったように思います。
かなりのボリュームで、満腹のために昼からは仕事が捗らず参りました。
注文を受けるおばちゃんは、メモもとらずに注文や会計を漏らさず覚えていて
決して間違えないという噂でした。
当時から空き店舗が目立っていましたが、
こうして中を細かく観察したことはなかったので非常に興味深いです。
貴重な記録を拝見する機会をいただきありがとうございました。

Re: 建築ファン様


いつもコメントありがとうございます。
この市場が現役だった頃、実際に利用されたことがあるのですね。
記事冒頭で登場したかつての関係者の方(といっても私の家族ですが)も、
同じように市場内にある食堂が昼時に賑わっていたことを話していました。

少なくとも飲食店に限れば現在でも需要があるのは間違いないと思うのですが、
やはり老朽化や防火上の問題がネックとなり、空き店舗が増えたのでしょうね。
こちらこそ、今回も貴重なお話をいただきありがとうございました。

大学市場の未来

2022年大学市場内の店舗付き住宅


(40坪)を購入しまずは2階をリフォームして


住居として住み始めました


今後 1階に楽しいお店をオープンします


楽しみにしててください


お近くにお越しの際はぜひ新生大学市場に

遊びにきてください❤

Re: 大学市場の未来

コメントありがとうございます。
返信が遅くなり失礼しました。
お店を出されるんですね!
しかも移り住まわれてとは。
福岡に帰った時はぜひお邪魔したいです😊