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2013/03/26 (Tue) 15:51

九州大学箱崎キャンパスの建築群


当ページの内容は2014年11月30日以前にhttp://fukupedia18.blog.fc2.com/blog-entry-2.htmlの記事として公開していたものです。同記事を大幅に改変し「九州大学箱崎キャンパスの近代建築」として再構成したことに伴い、もともとの内容を当ページに移し、別の記事として公開を継続しています。再構成後のページはこちら 九州大学箱崎キャンパスの近代建築


正門夜
九州大学箱崎キャンパスの建築群

箱崎キャンパスは同大学が『九州帝国大学』としてスタートした1911年に整備されたため、明治末期から現代に至るまでの多彩な建築が存在しています。スクラップアンドビルドの激しい福岡市において近代建築が集積する貴重なスポットですが、周知の通り九大は西区の山奥への移転を着々と進めており、これら建築群の将来が心配されます。

ひとつの建築をとっても見るべき点は多いのですが、建築ごとに記事にしていくには数が多いので、暫定的に写真が手元にあるものだけを簡単に紹介したいと思います。

正門朝
正門 1911年?
門扉は後年に取替えられたもののようです。


門衛所
正門門衛所 1914年
装飾性の高い屋根周り。モアイ像の顔みたいな彫刻です。


工学部本館
工学部本館(現 総合研究博物館) 1930年
私が特に好きな建物のひとつ。外観のカッコよさも好きですが、塔屋に初めて上がった時は衝撃を受けました。
詳細な記事はこちら

事務局
工学部仮実験室(現 本部第一庁舎) 1925年
焼失した旧工学部本館の部材を再利用。煉瓦造ながら陸屋根になっています。


事務局第三庁舎
工学部仮実験室(現 大学評価情報室) 1925年
屋上への増築によって対称性が損なわれているのが残念。


造船学実験室
造船学教室実験室 1921年
キャンパスの片隅にひっそりと残る建物。


応用化学教室
応用科学教室 1927年
私が特に好きな建物のひとつ。残念ながら廃墟状態で、地階は水没しています。


河海工学実験室
河海工学実験室 1925年
真っ白で小柄な建物で、秋は紅葉との対比がとても綺麗です。


高周波電気及び電子工学実験室
高周波電気及電子工学実験室(現 グラミン・クリエイティブ・ハウス) 1931年
2種類のスクラッチタイルが巧みに使用されています。


法文学部本館
法文学部本館 1925年
私が特に好きな建物のひとつ。こちらも廃墟状態で、老朽化のため再活用は見込めないとのこと。


附属図書館
法文学部図書館(現 附属図書館付設記録資料館書庫) 1925年
かまぼこ屋根のファザードが特徴的ですが、側面にも装飾が施されています。


心理学教室
心理学教室(現 アドミッションセンター) 1927年
丸みを帯びた角部を持ちながら、縦ラインの強調によって硬い印象を受けます。


航空学教室
航空学教室 1939年
地味なデザインにおいてひときわ目立つ塔屋は、飛行場の管制塔をイメージしたものだとか。


実験室
農学部実験室 1921年
木々に囲まれてひっそりと残る建物。煉瓦造平屋建です。


演習林本部
演習林本部(現 熱帯農学研究センター) 1931年
現在も使用されている数少ない木造建築。淡いピンクに塗られています。


そのほか農芸化学本館(現 農学部6号館)などの戦前の建築、工学部2号館や五十周年記念講堂などの戦後モダン建築も数点、またキャンパス外にも厚生施設が残っています。しかし、先述の通りキャンパス移転中のため多くは使用されておらず、放置されてかろうじて残っているといった感じです。うーん、もったいない話ですね。

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