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九州大学 旧道路工学実験室  

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九州大学 旧道路工学実験室
(旧 河海工学実験室)

福岡市東区箱崎6丁目/1925年/鉄筋コンクリート造2階建
設計:倉田謙 施工:佐伯工務所

いつの間にやら2月に入っていますが、今年も引き続き九州大学箱崎キャンパスの建物を少しずつ紹介していきます。まずは旧工学系エリアの西側に位置する旧道路工学実験室。河海工学実験室として1925(大正14)年に竣工した、九大では比較的早い時期の鉄筋コンクリート造建築です。

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残念ながら現在は閉鎖されており、建物は使用されていません。とはいえ少なくとも建物の外に限っていえば、荒れるに任せている訳ではないようで…

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(2012年撮影)

周辺はそこそこの頻度で草刈りが行われているらしく、また数年前まで玄関付近を斜めに横切っていた松の木(上写真)も伐採されているなど、それなりに管理が行き届いていることが分かります。

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それでは建物を見ていきましょう。中央に塔屋と玄関を配した左右対称の造りですが、平面・立面とも単純な構成であり、建物自体もかなりコンパクトなので、さほど格式ばった雰囲気は感じません。

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玄関。車寄せや石段は設けられておらず、頭上に庇が付くだけの簡素な仕様です。

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扉と照明は新しいものに交換されています。左脇には「建 六八」のプレート。

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庇の形状は少々凝っており、時代を感じられる造りとなっています。

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外壁は吹き付け仕上げ。柱型や窓台、軒なども控えめながら備えていますが、全て白一色なのでやや平坦な印象を受けます。

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そんな中で唯一目を引くのが、軒下に施されたシンプルな装飾。正面に4つ、側背面では両端に1つずつ見られます。

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側面へ回ります。

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左側面~背面。写真左奥に見えるのは旧高周波電気及電子工学実験室(後日紹介)。

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右側面。

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当建物は「安全性に問題有りと認められる近代建築物」であるグループCに属しており、完全保存による利活用は困難とされています。そのため保存が叶ったとしても建物の一部や部材のみにとどまり、場合によっては跡形もなく撤去されることもあり得るようです。

全体的に派手さは感じられないものの、シンプルさ・端正さがかえって印象に残る魅力的な建物だと思います。逆に言えば現在の完全な形でこそ魅力が感じられるのであり、仮に建物の一部だけを切り取ってみせたなら、そこに価値を見出すことは難しいかもしれません。

以上、旧道路工学実験室 (旧称・河海工学実験室) でした。


(撮影年月)

2012年
 2月)001
 11月)002
2014年
 9月)003~008
 11月)009~014

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category: 明治~昭和戦前

thread: 建物探訪

janre: 学問・文化・芸術

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