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九州大学 旧ゲッチンゲン風洞実験室  


九州大学 旧ゲッチンゲン風洞実験室
福岡市東区箱崎6丁目/1939年頃?/木造平屋建など

今回は旧航空学教室に隣接する旧ゲッチンゲン風洞実験室を紹介します。建物のデータは不明ですが、旧航空学教室に付随する施設であることから、同じ1939(昭和14)年か、その直後の竣工と思われます。

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表通りから。旧航空学教室(以下、教室棟)の左脇、木々に埋もれるようにしてコンクリート造の構造物が確認できます。

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近づいてみると、教室棟と渡り廊下で繋がった複数の小さな建物が。

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通り側のコンクリート造の構造物は、奥にある木造の建物とピッタリくっ付いています。妙に頑丈な造りで窓も少なく、パッと見では用途がよく分かりません。

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薄暗い渡り廊下を奥へ進むと、木造の建物に入口が設けられていました。両開きの大きな木製扉です。

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頭上には「ゲッチンゲン風洞実験室」と書かれたプレート。ゲッチンゲンとは何やら聞き慣れない言葉ですが、ドイツで考案された風洞の型式とのこと。どうやらここは航空機の研究・開発のための風洞実験を行う施設だったようですね。

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建物の規模に不釣り合いなほど大きな玄関を備えているのは、風洞実験に用いる模型などを搬入する必要があったからなのでしょう。ちなみに扉の左側にはもう一つ小さな扉が設けられており、普段の人の出入りにはこちらを使用していたものと思われます。

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木造部分の全体像。腰回りにまで達したコンクリートの基礎、無塗装の下見板張り外壁など、外観の雰囲気は旧造船学実験水槽の建物に近いです。もっとも、敢えて似せたというよりは、外観に特に個性を持たせなかった結果という感じではありますね。

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木造の建物のさらに奥には、鉄筋コンクリート造またはコンクリートブロック造と思われる、もう一回り小さな建物が建っています。オレンジ色に塗られた木製扉が僅かに時代を感じさせる程度で、こちらも極めてシンプルな外観です。

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木造の建物とはケーブルで結ばれています。キャンパス配置図によれば蓄電池室とのことで、ここから電力を供給して風洞のファンを回していたのでしょう。

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最後に、渡り廊下の骨組み。

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当建物は有識者調査の評価対象となっておらず、現時点で保存活用は検討されていません。とはいえ風洞施設としての価値はともかく、建築物としては特に見所もないというのが正直な印象です。個人的にはこちらよりも、やはり旧航空学教室の今後の方が気になってしまいますね。

以上、旧ゲッチンゲン風洞実験室と旧蓄電池室でした。


(撮影年月)

2014年9月)001~004
2014年11月)005~013

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category: 明治~昭和戦前

thread: 建物探訪

janre: 学問・文化・芸術

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