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警固3丁目の洋館2軒  


警固3丁目の洋館
福岡市中央区警固3丁目/1928年/木造2階建

今回は警固3丁目にある洋風の住宅を2軒ご紹介します。まずは『日本近代建築総覧』でその存在を知ったお宅から。同書とグーグルマップを照らし合わせていると、どうも現存しているらしいので、とりあえず行ってみることにしました。

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表通りからの全景。奥まった位置にあるため少々見づらいものの、半切妻の屋根が印象的な2階建ての洋館が確認できますね。和風の母屋に小さな洋館が付属するスタイル(いわゆる文化住宅)ではなく、大規模な洋館が独立して建っているさまは、中々迫力のある光景です。

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とはいえ家の前からまじまじと観察するのは気が引けるので、敷地の裏手に回ることに。建物は小高い丘の上に建っており、周辺の道路から見上げると背面の様子が覗えます。

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正面・背面とも同じく半切妻の破風を2つずつ立ち上げ、その妻壁をハーフティンバー風に仕上げています(恐らく側面の妻壁も同様でしょう)。外壁の大部分はモルタル掃き付け仕上げ。屋根は素材がよく分かりませんが、破風部分を除き菱葺きとなっています。

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背面の窓は配置が少々不規則ですが、台形の断面をもつ出窓(ベイウィンドウ)が多用されています。こちらは向かって右手の破風部分に設けられたベイウィンドウ。

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やや引いて。見づらいですが1~2階と連続した造りになっていますね。当時からそう呼ばれていたかは定かではありませんが、こういうのを住宅用語では「ハーモニーベイウィンドウ」というそうです。

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左側面には一段低い張り出し部(落ち棟)があり、その2階にはベランダの跡と思われる造りが見て取れます。

如何せんアングルが限られるため写真は少なくなりましたが、規模・意匠ともに本格的な洋館で、福岡市ではかなり希少な存在だと思います。今後もできるだけ長く残り続けてほしいですね。



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警固3丁目の洋館付き住宅
福岡市中央区警固3丁目/昭和戦前?/木造

続いて、現地を訪れた際に偶然出くわしたお宅。こちらは和風の母屋に付属する洋館です。

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ただならぬ気配を感じて目をやると、門扉の向こうに背の高い洋館が覗いていました。

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半切妻屋根にモルタル外壁、そして出窓と、ごく一般的な要素を押さえた建物なのですが…かなり特異な雰囲気を放っています。

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まず目に付くのが、屋根裏部屋?の窓の下に取り付けられたグリル。位置から考えると純粋な装飾のようです。

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屋根もよく見ると手前の屋根面(小平)が円弧状に張り出しており、また破風板は外側へ広がるように反っています。

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木に遮られますが、よくよく見てみると出窓も緩やかに湾曲したタイプです(こういう出窓はボウウィンドウというらしい)。さらに外壁は一部洗い出し仕上げで、腰回りには石材を張っています。

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やや角度を変えて。屋根はスレート葺きで、ドーマーからの改造か後年新たに設けたのかは分かりませんが、天窓が付いています。

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最後に、敷地手前の石垣。このお宅はどうやら建築事務所としても使用されているようで、所有者の方も建物に愛着を持たれているのではないかと想像します。

以上、警固3丁目の洋館×2でした。

(撮影年月:2015年6月)

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