箱崎ショッピングバザール(閉店・解体済)

箱崎ショッピングバザール
福岡市東区箱崎1丁目/1964年/鉄筋コンクリート造5階建/解体済
丸栄箱崎店→ユニード箱崎店→ダイエー箱崎店→グルメシティ箱崎店→閉店
開業 昭和39年(1964年)11月28日
閉店 平成21年(2009年)1月11日
売場面積 3839㎡
近代建築を2つ続けたので、ここで少し変化球を。
昨日紹介したハコビルから貫線跡(現・ふれあい道路)を南進。
昭和中期から都市周辺で発展した、鉄筋高層建築のスーパーマーケットです。
明治28年に博多の街に創業した渕上呉服店が戦後立ち上げたスーパー「ユニード」の店舗で、
同社がダイエーに吸収合併されて以降も、名称を変えつつ数年前まで営業を続けていました。
しかしダイエー本体の経営悪化と建物の老朽化が重なり、博多区千代のパピヨンプラザへの
移転という形で閉鎖。実に45年間もの営業に幕を下ろしました。
営業ブランドの変更や企業の入れ替わりによって店舗名称が複数存在するため、
記事タイトルは大店舗法の届け出名称に従い「箱崎ショッピングバザール」としました。
残念ながら建物はすでに解体されマンションや保育所となってしまったので、今回の画像は
最後の1点を除きグーグルストリートビュー(旧版、現在は更新済み)から拝借しています。
外観を眺めると、基本的には真っ白な壁に窓が並ぶだけです。
しかし、特徴的なのが軒部の浅いアーチと、それを支える列柱のように縦に並ぶ細い柱。
これらの存在がなければ、水平連続窓によって横のラインが強調されたことでしょう。
裏側から。手前は店舗駐車場です。真っ白い箱のようなビルに、大きな塔屋看板。
こうした昔ながらの高層のスーパーは、ほとんどが食品のみならず衣料や日用品も幅広く
取扱う総合スーパー(GMS)業態の店舗ですね。ちょうど百貨店を価格帯だけ下げて
持ってきたような、いわゆる「庶民のデパート」という雰囲気です。
再び表通りから。
看板にあるとおり末期には4階に100円ショップのキャンドゥが入居していました。
私の記憶(2000年前後)では1階が食料品、2階らへんは衣料品、5階は閉鎖済みでした。
幼い頃、母に連れられ何度もここを訪れたことがあります。
休みの日にパピヨンプラザに連れて行ってもらった帰りのことですね。
マックの窓側の席で、高架を走る電車を見ながらハンバーガーを食べました。
ハッピーセットの玩具を手に、トイザらスに行って玩具を眺めていました。
楽しかったパピヨンプラザを後にして、家へと帰るその途中。
夕飯の買い物に立ち寄ったのは、決まってここ、グルメシティ箱崎店でした。
1階隅の軽食店で食べた回転焼き、たこ焼き、ソフトクリーム。
思い出補正かもしれませんが、すごく美味しかった記憶があります。
高架の手前にマンションが建ったいま、あのマックに特等席はありません。
トンネルの遊具があった店外には、いつの間にかテラス席が並んでいます。
何を買う訳でもないのに走り回ったトイザらスは、やけに広いダイエーに。
そして思い出のグルメシティ箱崎店は、跡形もなく消滅。
うーん、思い出話を綴っても長くなるだけなので、そろそろやめときます。
というか、こんなこと書いてても悲しくなってくるだけです。笑
以下蛇足

駐車場を挟んで北隣のフジビルには、1階に菓子店「さかえ屋」が入居していました。
しかしグルメシティの撤退後の街は求心力をさらに失い、この「さかえ屋」も昨年閉店。
近くの国道沿いに「ゆめタウン博多」が開業して以降、箱崎の商業は廃れました。

こちらが現在のフジビル(中央の白い5階建てビル)。さかえ屋の閉店後、1階は空き家のまま。
コンビニでも入れたら良さそうなスペースですが、このご時世じゃ都心でもない限り
駐車場なしのコンビニは厳しいですよね。てか、すぐ近くにローソン2軒あるし。
ちなみに右のマンションの建っている場所が、グルメシティの跡地。
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